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2012年07月13日 第11回マンスリーアートカフェ

建設記録映画に見る大阪の都市変遷

7月13日(金)に第11回マンスリーアートカフェが行われました。マスターは、高岡伸一(建築家)。

 世の中には、建設工事の過程や当時の風景を撮影したフィルムが存在しており、これらは都市の成り立ちを知ることができる貴重な記録であり、研究的価値が非常に高いと言えます。しかし、それらのフィルムが劣化により再生できなくなるという危機に直面しています。そこで建築家や建築研究者から成る、UCFA(アンダーコンストラクション・フィルム・アーカイブス)というものを立ち上げ、どこにどのような映像が眠っているのかを調査し、人目に触れることなく忘れさられようとしていた貴重な映像記録を掘り起こし、また当時の時代背景や建設技術についての理解を深めるため、上映会も行ってきました。(第一回:大阪ガスビル)

 本日は、第一生命ビルディング(1953)、大阪駅前第三ビル(1979)、新阪急ビル(1962)を順に見て行きました。これらの映像は有名建築で用いられている建築技術や、構造、また当時の周辺の状況まで見ることができ、さらにはナレーター付きの映像であるため、一般の方でも理解しやすいものとなっています。

 今後は、これらの貴重な映像を権利の壁を乗り越え、アーカイブ化させ、一般の方々の目にも届くように整備し、都市史の一研究材料として普及していくことが期待されます。